持続化補助金申請書作成ポイント⑨

持続化補助金の申請書を
作成する時のポイントの九回目です。

今回は追加公募ですから、
前回、不採択になったなど
既にある程度の申請書が作成してある
ことを前提に、少しでも点数を上げる
ことを念頭にポイントを記載します。

第一回目は「60歳以上」の方の加点ポイントについて、
第二回目は「積算根拠」について、
第三回目は「顧客ニーズ」について、
第四回目は「項目分け」について、
第五回目は「犯人を先に登場させる」ことについて、
第六回目は「わかりやすい経営分析」について、
第七回目は「図や写真でわかりやすく伝える」ことについて、
第八回目は「市場動向を調べて説得力を高める」ことについて
書きましたが
今回は「補助事業計画書のテーマ」を工夫すること
での点数アップのポイントを記載します。

持続化補助金の申請書は、
「経営計画書」「補助事業計画書」の2種類にわかれています。
ボリューム的にも内容的にも「経営計画書」の方が大変ですが、
採択を目指すためには「補助事業計画書」についても、
手を抜かないようにする必要があるでしょう。

今回は「補助事業計画のテーマ」について説明します。

セミナーや個別相談会でお見かけする限りでは、
意外と「補助事業計画のテーマ」に力を入れていない
ことが多いように見受けられます。

たしかに「テーマ」そのものが点数に直結するとは
思えませんが、読み手に全体の内容を理解していただくため
には「わかりやすいこと」が重要になります。

セミナーや個別相談会で多くの方の申請書を拝見し、
アドバイスを行うのですが、私の場合、
経営計画書よりも先に「補助事業計画のテーマ」を
見るようにしています。
その理由は第五回目で説明しましたが、
「犯人を先に知りたい」からです。
この場合、補助事業の内容が犯人になります。

先に補助金で取り組みたい内容を理解してから、
経営計画書を読み進めれば、例えば、
「どのような強みを活かして補助事業に取り組むのか?」
「どのような顧客ニーズに対応するために補助金を使うのか?」
「経営方針の中で補助事業はどのような位置づけなのか?」
などが、よりわかりやすくなります。

もし、それがわかり難いようであれば、
経営計画書と補助事業計画書の整合が取れていないので、
それぞれのポイントで修正のアドバイスを行います。
(修正のポイントは第一回~第八回までに記載しています)

私の場合、持続化補助金が始まった最初の回からセミナーや
個別指導を行っており、かなりの申請書を読み込む中で、
「どのような手順で読んだら効率的でわかりやすいか?」を
意識して申請書を読んでアドバイスを行っています。

実際、30分とか1時間程度の相談で、
「短時間でここまでアドバイスしてもらえると思わなかった」
と言われることも多くありますし、言われると嬉しくもあります。
(そう思われずに、ご不満だった方は申し訳ありません・・・)
限られた時間で、より多くの人をアドバイスしたいと思う中で、
申請書を読み込んでアドバイスする手順を自分なりに
作ってきたと思います。

審査員が、どのように読み進めるかわかりませんが、
慣れている審査員であれば私と同じような手順で、
読み進めるかもしれませんし、もっと別の手順が
あるかも知れません。
どちらにしても「テーマ」を読むことは
間違いありません。

「テーマ」と「内容」があっていなければ、
「なんだか合ってないな」と思うでしょうし、
分かり易ければ「よく考えて工夫しているな」と
思うかも知れません。

例えば、公募要領の補助事業計画書の記載例には、
「鱈バーガー・鱈チップスの開発・販路開拓」と
テーマが書いてあります。

これでも悪くはありませんが、私であれば、
経営計画書など、前後の内容を配慮して、
「デリバリー事業の柱になる鱈バーガー・鱈チップス開発と販路開拓」
のように記載すると思います。ちなみに既定の30文字ピッタリです。
少しすっきりとコンパクトにするのであれば、
「デリバリー事業の柱になる鱈バーガー等の開発と販路開拓」
でも良いかも知れません。

補助事業計画書を記載する際に
参考にしていただけたらと思います。

平成29年5月22日