企業と消費者とのギャップ

企業と消費者は、密接な関係にあるが、
同時に多くのギャップが存在している。

代表的なものとしては、「価格」があり、
企業は「儲けたい」、消費者は「安く買いたい」と
いった志向があり、そこにはギャップが発生する。
そのギャップが解消された時、もしくは、
なんらかの事情で、どちらかがその志向を
妥協した時に商品は「売れる」のである。
(もちろん価格だけでは購入しない場合もありますが)

その他、小売業や飲食業が注意すべきギャップとしては、
販売促進にかかわるものがあり、注意が必要である。

スーパーマーケットのチラシなどには、商品の写真が
掲載されているが、その写真は、販売側が「少しでも
美味しく見えるように」と撮影されたものが多い。
その結果として、売場の商品とギャップが生じる場合もある。
売場で商品選択できるスーパーマーケットであれば、
少しでも理想に近い商品を選ぶことができるが、
それができない宅配スーパーなどであれば、
そのギャップは更に大きくなる。

また、飲食店の場合でも、店頭のディスプレイやメニューの写真と、
実際に注文して出てきた料理の見た目やボリュームが異なって
いてガッカリしたことは、多くの方が経験されているのではないだろうか。

販売促進という側面では、チラシやカタログ、メニューやホームページに使用する
写真は、できるだけ新鮮な素材を使って、プロのカメラマンを使って、
最適なライティングをして、できるだけ良いものを・・・ということは当然であり、
逆に、美味しくなさそうな写真を掲載すれば、「販売促進」ではなく「販売抑制」
になり意味を成さない。

美しいチラシ、美しいカタログ、美しいホームページ・・・販売促進を行う上で、
これはもちろん大切である。しかし、消費者とのギャップを小さくするためには、
常に消費者の視点を忘れず、誤解を生む表現にならないように配慮することを
忘れてはならない。

少なくとも、企業の発信する情報と、それを受け取る消費者との
間には、常にギャップが生じる可能性があることを意識しておく
必要があるのではないだろうか。

 

平成22年4月7日