商品のこだわりとは

企業の方とお話する中で、「商品のこだわり」という言葉をお聞きします。
セミナーなどでは、「どのように商品を差別化すれば良いのですか?」と
いう質問を受けることがあります。

また、「当社ではこだわりの商品を作っています!」というお話をお聞きすることが多く
ありますが、こちらから「どのようにこだわっているのですか?」とご質問すると、
上手く説明できなかったり、あまり競合他社と変わらないように聞こえ、
こだわっているようには思えないことが多くあります。

そもそも「こだわり」とは何でしょうか?
辞書などを見ると「些細なこと執着する」のように、
マイナスイメージの意味が多いようです。
最近では、職人気質のような、良質な商品
の説明にも使われますが、なかなか説明が
難しいのかもしれません。

私が「こだわり商品」についてアドバイスする時は、
まず、「比較する商品を選んで下さい」とお願いをします。
そして、その次に、「比較する商品と御社の商品との違いを
できるだけ詳細に説明してください」とお願いします。

私が思う「こだわり」とは、「比較する商品との違い」だと
思っています。比較すれば、「味」「素材」「製法」「鮮度」「歴史」など
「こだわっている」部分が明確になるはずです。
逆に、比較する商品との違いがなければ、「こだわり」では
ないはずなのです。

「こだわり商品」を開発するときには、そのことを意識して、
比較する商品と、どのような要素で差別化するのかを
しっかりと考えて取り組む必要があります。

そして、その「こだわり」をしっかりと説明できてこそ、
本当の意味での「こだわり」になるのではないでしょうか。

 

平成22年5月31日