コンビニエンスストアの惣菜強化

ここ10年くらいの間、食品スーパーマーケットでは生鮮食品の売上は減少傾向でしたが、その代わりに惣菜を強化することで売上を確保してきた店舗が多くありました。

そのため、惣菜の強い店と弱い店とで業績は大きく異なっていました。また、惣菜はノウハウが必要ですが、利益率も高いため、会社の業績に大きく貢献してきました。

しかし、コンビニエンスストアが本格的に惣菜に取り組んできたことで、今後はスーパーマーケットの売上に大きく影響してくることが予測されます。というか、既に影響が出てきています。

コンビニエンスストアの売上は1店舗では大きいものではなく、スーパーマーケットから見るとあまりインパクトはありませんが、店舗数が多いので、ジワジワと影響を受けてくるものと思われます。

この影響は、食品を扱う他の店舗にも波及すると考えられ、地域の飲食店や素材を供給している事業者などにも見過ごせない現象ではないでしょうか。

人口減少社会を迎え、小売業、製造業ともに生き残りをかけて様々な努力をしています。何も行動を起こさなければしなければ、売上は減少してしまうかもしれません。

コンビニエンスストアの惣菜強化の取り組みは、内容自体は真新しいものではなく、小規模な会社でも取り組めるものです。発想を変えることで、規模の大小を問わず、まだまだチャンスは残されているのではないでしょうか。

令和3年6月8日