酒蔵訪問記

たまたま機会があり、広島県の安芸津にある「今田酒造本店」さんを
見学させていただきました。

「富久長」という銘柄の日本酒を醸造されていますが、商標登録して、
今月で100周年を迎えるそうです。おめでとうございます。

一年ほど前、東京の飲食店で「富久長」を口にしましたが、とても香りが良く、
すっきりと飲みやすいお酒だったことを覚えています。
東京の地で、「広島の酒は美味しいなぁ」と誇りに思いました。

杜氏の方に、いろいろとお話をお聞きしましたが、仕込みの時期は
なかなか自宅に帰れないほど、手間暇をかけ、何か月も蔵に
籠りっきりになるそうです。
美味しいお酒を造るためには、考えられないほどの努力が
隠れていることを改めて認識させられました。

日本酒に限らず、本当に良いもの、美味しいもの、身体に良いもの、
安全なもの等は、原料を厳選し、加工に手間暇をかけています。
大量生産により、効率的に安価な商品を製造する大手メーカーと、
中小企業が差別化し、競争していくためには、これしかありません。

しかし、当然、コストがかかり、そうでない商品よりも価格は高くなります。

商品を高く販売するためには、その価値を伝えなくてはなりません。
多くの中小企業が努力を惜しまず、こだわり抜いて作った商品ですが、
その価値をお客様に伝えて行くことはなかなか難しいものがあります。

では、どのように価値を伝えていけば良いのか?

次回からの春秋雑記では、この「価値を伝える」ことについて、
考えてみたいと思います。

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平成21年8月5日