飲食店における店舗デザインの考え方②

前回は、店舗デザインの考え方として、
「大きな概念からイメージを考えて、徐々にデザインに落とし込む」
ということを書きました。
今回は、その補足になります。

店名から、ロゴマーク、看板、ショップカラーと考え、店舗のデザインを
考えていくわけですが、最終的には施工業者の方に相談することになります。
その時に注意することとしては、自分の感性に合った業者の方を探すことです。

これは、なかなか難しいですが、話をした印象や過去の施工実績を見ながら、
また、予算と相談しながら探していくしかありません。

次に、必ずと言って良いほど、予算が足りなくなってきます。
余程、資金に余裕がなければ、思い通りの設備やデザインの店舗には
ならないと思います。
その場合、施行業者の方と、どの部分でコストダウンするか話し合うことになります。
その時のために、どこに重点配分するか事前に考えておくことをおすすめします。

店舗のイメージとして、必ず、オープンキッチンが必要であるとか、対象顧客を
取り込むには個室が必要だとか、経営者としての思いがあるハズです。
これだけはハズせないものは何かを決めておくと打ち合わせがスムーズに進みます。

ちなみに、予算オーバーする項目としては、「空調」「照明」「水回り」等があります。
例えば、天井が高いと、適温を維持するために、「空調」の設備に費用がかかります。
また、適切な照度を維持するために、「照明」の設備にも費用がかかります。
天井の高さだけではなく、天井や壁の素材は「室温」に影響してきますし、
新たに水回りの工事を行う場合、かなり費用がかかります。
そのほか、以前は店舗ではなかった物件に入る場合は、電力が足りない
ことが良くあり、思わぬ出費となることがあります。
これらを防ぐためには、物件を見つけた時に、しっかりと吟味することが必要です。
以外と見落として物件を選ぶことが多く、後で予算オーバーになる原因となります。

初期投資が過大になると、経営として、なかなか儲からない原因となります。
長く店舗を経営していくためには、限られた予算で、デザインや機能性に
優れた店舗を作ることが大切です。

 

平成21年8月31日