ある会社での経営黒字化事例

先日、2年越しで支援させていただいていた企業様から、「単月で黒字化することができ、このまま黒字で運営していくことができそうだ」との報告を受けました。

長い間、赤字が続いていたので、お手伝いさせていただいた私も嬉しくなりました。この企業は生鮮食品の販売と加工が主要な事業なのですが、在庫の削減や売場の管理、運営体制の確立がなかなかできない状況が続いていました。

何度も現場に出向いて担当者の方と話しながら、在庫管理や売場管理についての指導を行いましたが、今までの仕事のやり方を変えることへの抵抗が大きく「絶対無理!」という姿勢はなかなか変わりませんでした。

当たり前の話ですが、「計画的な仕入を行う」「商品の置き場所を決める」「日付管理のルールを決める」「商品で通路を妨げない」「鮮度を維持する手法を講じる」「効果的な陳列や店内販促を行う」といったことについて、それぞれ具体的なアドバイスを行い、地道に取り組んでいただくことで、少しずつ仕事に対する姿勢が変わり、在庫は少なくなり、売場は良くなっていきました。

最終的には冷蔵庫の大きさを大幅に小さくし、物理的に在庫を持てない状況へとシフトしましたが、大きな問題も発生せず、売上を増やしつつ、在庫を大幅に削減することができました。

いきなり冷蔵庫を小さくするのは無理ですが、意識を変え、仕事に対する姿勢を変えた後だったので上手くいったのだと思います。現場の担当の方と話をしても、以前とはまったく異なる姿勢に驚かされます。

いままでのやり方=価値観を変えることは誰でも難しいものです。しかし、今までのやり方がベストとは限りません。この経験を今後の指導に活かすとともに、私自身も常に新しいやり方を考えながらより良い仕事をしてきたいと思います。

令和3年6月4日