紡錘虫~フズリナ

前回、化石の話を書きましたが、その中で「紡錘虫」が出てきました。

「紡錘虫」は一般的には「フズリナ」と呼ばれますが、古生代の石炭紀~ペルム紀に栄えた有孔虫で現在は絶滅しています。有孔虫そのものは現在も存続していますが、フズリナと比較すると極めてサイズが小さいものになっています。

フズリナ約1億年存続した種で、石灰岩中に多く現れる化石として知られ、広島県のお隣の山口県の秋吉台では多くのフズリナの化石が見られます。

古生代に多く栄え、中生代に入る前に突然、絶滅したことから、大量絶滅(いわゆるP-T境界事変のことです)を証明する化石としても知られます。

非常に種類が多く、化石の産出量も多いので、時代を特定することに使われる示準化石になっています。この示準化石ですが、あちこちの場所で産出されるので、その地層の時代を特定するのに便利な化石です。ただ、現在では「放射年代測定」が登場して、より正確な年代特定が可能となりました。

山口県の秋吉台でも、広島県の帝釈峡でも簡単に見つけることができますので、初めて化石を探す人にはおススメです。

ただし、両方とも国定公園になっていますので、現地で勝手に採取するのは禁止です。化石採集場など、採取しても良い場所を教えていただきましょう。最悪、施設の駐車場などの私有地であれば、施設の方に許可をいただけばも拾えるかもしれません。

令和3年7月19日