師の言葉⑥

広野先生の言葉の6回目となります。

広野先生には、店舗の指導方法などについても色々とアドバイスをいただいていました。

ある日、店舗を一緒に訪問することがありました。

店長と面談した時、広野先生はいくつかの質問をしました。

「店長、目の前にマンションがあるけど何世帯のマンションですか?あと、管理会社はどこですか?」

店長は「よくわかりませんが大きなマンションですよ!」と答えます。

続けて、「ここの店に来るとき、新しいマンションが建設中でしたが、何世帯のマンションでいつから入居が始まるかご存知ですか?」と質問をします。

店長はここでも、「よくわかりませんねー」と答えます。

一通りの話を終え、視察を終えて帰る際、私と二人になった時に広野先生は言いました。

「ここの店長、商圏やターゲット顧客への関心が薄すぎる。これでは何をしてもダメだね・・・。競合店を見に行くまでもない。」と話して、本当に競合店を見ることもなく帰ってしまいました!

確かに指摘された通りだと思いました。

長く店舗を運営していると「お客様が来店するのがあたりまえ」と思ってしまいます。

しかし、それはあたりまえのことではありませんし、商圏は常に変化しています。

今でも、初めてお会いする小売店の方には、「地域内の商圏のこと」「競合店のこと」から質問するようにしています。

令和3年12月5日