持続化補助金申請書作成ポイント⑤

持続化補助金の申請書を
作成する時のポイントの五回目です。

今回は追加公募ですから、
前回、不採択になったなど
既にある程度の申請書が作成してある
ことを前提に、少しでも点数を上げる
ことを念頭にポイントを記載します。

第一回目は「60歳以上」の方の加点ポイントについて、
第二回目は「積算根拠」について、
第三回目は「顧客ニーズ」について、
第四回目は「項目分け」について書きましたが
今回は「犯人を先に登場させる」ことでの点数アップの
ポイントを記載します。

推理小説を読んだ場合、普通、犯人は最後にわかります。
ハラハラドキドキ、最後まで読み進んで、
「あっ、この人が犯人だったのか!」と驚くのも
推理小説の最大の楽しみと言えるでしょう。

また、推理小説を読み終えた後に、
それまでの伏線に気づき、
「ああ、なるほどね!」
と読み直すのも推理小説の醍醐味ですし、
また、作家の腕の見せ所でもあります。

しかし、申請書は推理小説ではありません。

もし推理小説の最初のページに
「犯人」が書いてあったら、
どうなるでしょうか?

全ての伏線が見え見えで、
推理小説としては面白くないものの、
話のストーリーはわかりやすくなります。
つまり、推理小説を再読した状態になります。

申請書は面白く読んでもらう必要は無いので、
始めから犯人を登場させても良いですし、
伏線が見え見えの方がわかりやすくなります。

持続化補助金の申請書の「犯人」は
例えば、補助金を使って取り組む内容に
なると言えるでしょう。

まず、経営計画書から補助事業計画書へと
書き進めるわけですが、
違和感の無い程度で、
始めの段階から補助事業で取り組む
内容をちりばめ、伏線を見え見えに
した方が申請書はわかりやすくなります。

例えば、補助事業で高齢者向けのバリアフリー対応に
取り組むのであれば、それこそ経営計画書の
「1.企業概要」の段階から、記載内容の一部に、
「現状、高齢者が増えているが、対応できていないので、
今後は対応を検討する必要がある」
のような内容を記載しても良いでしょうし、
「2.顧客ニーズと市場の動向」でも同じように、
「地域の高齢者が増加傾向であること」
「入口に段差があり高齢者から使い難いと声がある」
ような記載をしておくと、
審査員が読んだときに、
「きっと補助金で対応するんだろうな・・・」と
伏線が見え見えになります。

経営計画書や申請書は
「読み手がわかりやすい」
ことが、作成上の最大のポイントになります。
推理小説を参考に「犯人を先に登場させる」方式で、
申請書を見直してみては如何でしょうか?

平成29年5月18日