今までに起こった大量絶滅回数は?

前回、生物の大量絶滅のひとつ、P-T境界事変について書きましたが、実は生物の大量絶滅は今まで5回起こっています。

実は、古生代や中生代、新生代といった「代」による時代区分は、生物の大量絶滅で前の時代に栄えた生物が大量絶滅して、新しい生物が栄えたことで区分されています。

ただし、古生代の期間には複数回の大量絶命があり、これが「カンブリア紀」「デボン紀」などの「紀」で分けられています。「代」よりも「紀」の方が、生物の種類が大きく変わっていないようなルールで区分されています。

中生代末に恐竜などの大型爬虫類が絶滅した結果、中生代には目立たない存在であった小型哺乳類が大型爬虫類の穴を埋めて、急速に多様化や大型化して栄えることになり、哺乳類の時代である新生代が幕を開けることになりました。

私は小売業出身ですが、小売業についても、最初に小さな商店が誕生し、それが集まって商店街が誕生し、その中から百貨店やスーパーマーケットが誕生し、更にはショッピングセンターやコンビニエンスストアーが誕生し、今ではインターネット通販が栄えるように時代が変化しています。

生物のような大量絶命にはなっていませんが、過去の小売業の業種や業態は新しいビジネスモデルにお客様を奪われるようなことが繰り返されてきました。

生物と小売業は一緒ではありませんが、時代の変化に対応していくものが生き残っていくという意味では同じ要素も多くあります。

大量絶滅を避けるためには、生物もビジネスも、現状に満足することなく、時代に適応していくことが重要であることは共通と言えるでしょう。

令和3年7月22日