アドバイス内容の備忘録(生産工程の改善編)

少し前になりますが、工場の生産工程の改善についての相談を受けました。

私は小売業出身なので、正直、あまり得意では無いテーマだったのですが、ご依頼に対応するために現地調査を行いました。

現場の生産工程の確認、整理整頓、見える化、時間計測など、色々と着手したのですが、既にある程度の改善に取り組んでいたこともあり、大きな問題点は見つかりません。

それでも「納期遅れ」が深刻な問題になっている状況でした。

ここの事業者様は、工場が複数の拠点に分かれていたので、各拠点を回って調査しても特に大きな問題点は見つかりません。

ふと、図面を見たところ、手書きで何かの日付が書いてありました。

第一工場で「この日付はなんですか?」と聞いたところ、「第二工場に送る日付」と言われました。

次に、第二工場で「この日付はなんですか?」と聞いたところ、「最終出荷の日付」と言われました。

第一工場と第二工場で、締め切りの日付認識が異なっていたのが納期遅れの原因でした。

まさか、日付の認識が異なるとは思っていなかったとのことで、この工場については、日付の定義を明確にすることで納期遅れを改善することができました。

このような、「ルールの認識が異なる」ことは、製造業、小売業、サービス業などの業種を問わず発生する可能性があります。

そんなこと「あたりまえだから確認する必要ないだろう」という意識が最大の問題点だと言えるでしょう。

このようなミスを無くすためには、何事も「あたりまえを疑うことを忘れない」ように取り組む必要があります。

令和4年3月30日