椅子取りゲームで考えるマーケティング⑩

椅子取りゲームで考えるマーケティング」の10回目、今回が最終回になります。

前回、「椅子取りゲーム」を使ってマーケティングの説明する時に注意するべき、致命的な弱点がある旨をお話しましたが、それは何だと思いますか?

それは、「椅子取りゲーム」の場合、「プレイヤーが椅子を選ぶ」ことができますが、実際の「マーケティング」、または「商売」では、「椅子がプレイヤーを選ぶ」といううことです。

ライバルを出し抜いて、世の中のトレンドを掴んで時流に乗ったとしても、実際の「商売」では最終的にはお客様がお店を選ぶことになります。そのためにはお客様に気に入られる必要があります。これは「椅子取りゲーム」には無い要素になります。

もちろん、「ターゲットを明確」にして、「ライバルを見定める」と言った過程に「お客様に選んでいただく」ということは包括されるわけですが、無機物な椅子を例にすると「お客様には感情がある」ということを忘れかねません。実際にはそこが重要になってきます。

ある程度、マーケティングの基礎を学ぶことのでる「椅子取りゲーム」ですが、このように弱点もあります。それをしっかりと認識した上で説明することができれば、ある程度、研修などでも活用できると思います。

 

令和3年5月10日