椅子取りゲームで考えるマーケティング⑩

椅子取りゲームで考えるマーケティング」の10回目、今回が最終回になります。

前回、「椅子取りゲーム」を使ってマーケティングの説明する時に注意するべき、致命的な弱点がある旨をお話しましたが、それは何だと思いますか?

それは、「椅子取りゲーム」の場合、「プレイヤーが椅子を選ぶ」ことができますが、実際の「マーケティング」、または「商売」では、「椅子がプレイヤーを選ぶ」といううことです。

ライバルを出し抜いて、世の中のトレンドを掴んで時流に乗ったとしても、実際の「商売」では最終的にはお客様がお店を選ぶことになります。そのためにはお客様に気に入られる必要があります。これは「椅子取りゲーム」には無い要素になります。

もちろん、「ターゲットを明確」にして、「ライバルを見定める」と言った過程に「お客様に選んでいただく」ということは包括されるわけですが、無機物な椅子を例にすると「お客様には感情がある」ということを忘れかねません。実際にはそこが重要になってきます。

ある程度、マーケティングの基礎を学ぶことのでる「椅子取りゲーム」ですが、このように弱点もあります。それをしっかりと認識した上で説明することができれば、ある程度、研修などでも活用できると思います。

 

令和3年5月10日

椅子取りゲームで考えるマーケティング⑨

椅子取りゲームで考えるマーケティング」の9回目になります。

「椅子取りゲーム」を使ってマーケティングの説明をしてきましたが、「ターゲットを明確にする」「ライバルを見定める」「トレンドを把握して活用する」という3つの方法が出てきましたし、なんとなく使えそうな気がするかもしれません。

たしかに、マーケティングの基礎的な説明を行うのには適している手法だと思いますし、ちょっとマーケティングについて思い出したいときに「椅子取りゲーム」のことを思い出せば、マーケティングの基本程度は思い出せるかもしれません。

実際、「椅子取りゲーム」を使ったマーケティングの説明は、私も頻繁に使っている(実はワークシートもあります)のですが、致命的な弱点もあったりします。それも承知で使用しているわけですが、実際に使用する時にはそれを知っておく必要があると思います。

さて、「椅子取りゲーム」を使ってマーケティングの説明する時に注意するべき、致命的な弱点とは何でしょうか?

次回、解説したいと思います。

 

令和3年5月9日

 

 

椅子取りゲームで考えるマーケティング⑧

椅子取りゲームで考えるマーケティング」の8回目になります。

今回は、今までの「椅子取りゲーム」の話のまとめの話になります。

まず、椅子取りゲームに勝つ方法として、三つのパターンを説明してきました。一つ目のパターンは「椅子に如何に近づくかを考える」、二つ目のパターンは「如何にライバルとの競争に勝つかを考える」、三つ目のパターンは「場を支配する人の動きに注意する」となります。

次に、「椅子取りゲーム」に登場する人物をマーケティングに置き換えると下記のようになります。これが説明の大前提になります。

①狙っている椅子 → ターゲット・お客様

②一緒に椅子を狙うプレイヤー → ライバル

③合図をする審判 → トレンド・流行

これらの内容を踏まえて、「椅子取りゲーム」をマーケティングに置き換えれば下記のようになります。

①「椅子に如何に近づくかを考える」→「ターゲットを明確にする」

②「如何にライバルとの競争に勝つかを考える」→「ライバルを見定める」

③「場を支配する人の動きに注意する」→「トレンドを把握して活用する」

マーケティングを考える時、この3つを忘れずに、様々な経営環境に配慮しながら、ライバルに勝つための戦略を検討していただけたらと思います。

 

令和3年5月8日

椅子取りゲームで考えるマーケティング⑦

椅子取りゲームで考えるマーケティング」の7回目になります。

幼稚園時代の私が椅子取りゲームに勝つために考えた三つのパターンを使ってマーケティングの説明をしてきました。

前回は、二つ目のパターン「如何にライバルとの競争に勝つかを考える」をマーケティングに置き換えれば「ターゲットを明確にする」になると言う話をしました。

今回は、三つ目のパターン「場を支配する人の動きに注意する」になりますが、これはマーケティングに置き換えれ何になるでしょうか?

色々な解釈はあると思いますが、私が説明する時は「トレンドを知る」「世の中の動きを把握する」とお話させていただいています。

毎年、洋服であれば新しい色などが流行になりますし、食べ物であれば、たい焼きが流行したり、タピオカミルクティーが流行したりしています。今現在であれば、台湾産パイナップルであったり、新型コロナ禍でのアウトドアであったり、お取り寄せであったりするでしょうか?

どんなに流行していても、それに飛びつかない経営者もいますし、いち早く動いて商売に繋げる経営者もいます。また、遅れて飛びついて直ぐにブームが去ってしまい、失敗してしまう経営者もいるでしょう。

椅子取りゲームの時に、先生の動作を見て、合図が出ると同時に椅子(ターゲット)を目指せば、他のライバルを出し抜くことができますが、逆に合図を見ていなければ、ライバルに負けてしまいます。

ターゲットを明確にして、ライバルの動きや相性を見定めて有利なポジションを見つけだし、トレンドにうまく乗って商売をすることができれば、商売に成功する確率は高くなります。

ターゲットを把握して、ライバルを見定めた上で、トレンドを活用する方法を考える。とりあえずは、これでマーケティング戦略の基礎を考えることはできると思います。

もちろん、実際にマーケティング戦略を考えるにはもっと深く詳細に検討する必要はありますが、マーケティングの基礎的な研修であれば、「椅子取りゲーム」の考え方はうまく使えると思います。

 

令和3年5月7日

椅子取りゲームで考えるマーケティング⑥

椅子取りゲームで考えるマーケティング」の6回目になります。

幼稚園時代の私が椅子取りゲームに勝つために考えた三つのパターンを使ってマーケティングの説明をしてきました。

前回は、一つ目のパターン「椅子に如何に近づくかを考える」をマーケティングに置き換えれば「ターゲットを明確にする」になると言う話をしました。

今回は、二つ目のパターン「如何にライバルとの競争に勝つかを考える」になりますが、これはもちろん、マーケティングに置き換えれば「ライバルを見定める」ということになります。

どんなに椅子(ターゲット)に座りたいと考えても、必ずライバルがいるので、簡単には座ることはできません

座りたい椅子(ターゲット)を明確にした後には、その椅子(ターゲット)に座りたいと思っているライバルを見定め、そのライバルの力量を把握します。そのためは調査等も必要になるでしょう。

ライバルを見定めた上で、「そのライバルに勝てるか?」を考え、もし、どうしても勝てないようであれば他の椅子(ターゲット)を探し、ライバルと比較した上で優位に立てる椅子(ターゲット)を確保できるポジションを見つけ出す必要があります。

マーケティングであれば、ライバルなどの競合店調査を行い、ライバルが取り込めていない客層などを見つけ出し、そこを自店のターゲットにするような戦略を考えるような流れになります。実際には様々なケースバイケースがありますが、概ねこのような感じになるでしょう。

ここまで考えると「椅子取りゲーム」でも勝つ確率は高くなりますし、商売でも様々な戦略を考えることができ、ライバルに勝つ確率も高くなるでしょう。

そこから更に勝つ確率を高くする方法は?・・・それが、次回、説明する三つ目のパターンになります。

 

令和3年5月6日

椅子取りゲームで考えるマーケティング⑤

「椅子取りゲームで考えるマーケティング」の5回目になります。

幼稚園時代の私が椅子取りゲームに勝つために考えた一つ目のパターン「椅子に如何に近づくかを考える」、二つ目のパターン「如何にライバルとの競争に勝つかを考える」、三つ目のパターン「場を支配する人の動きに注意する」ついて説明してきましたが、今回からはそれをベースとしてマーケティングの説明をしていきます。

まず、一つ目のパターン「椅子に如何に近づくかを考える」ですが、これはもちろん、マーケティングに置き換えれば「ターゲットを明確にする」になります。

マーケティングを語る時には必ず「ターゲット」がテーマになります。誰がマーケティングの話をしても「ターゲット」が出てこないことは無いでしょう。

実際に商品やサービスを購入してお金を払うのはお客様ですから、「お客様が誰なのか?」「誰をお客様に設定するのか?」ということはとても大切です。

ちなみに、実際に研修などで「椅子取りゲーム」に勝つ方法について考えていただくと、多くの場合、「いちばん近くの椅子を見定める」「できるだけ椅子に近い場所を確保する」のように、「椅子に如何に近づくかを考える」のパターンが最初に出てきます。

つまり、「誰でも最初に思いつく作戦」になるので、これだけで椅子取りゲームに勝つのは難しいですし、実際の商売で考えても「これだけで商売を成功させることは難しい」と言っても差し支えないと思います。

次回は、二つ目のパターン「如何にライバルとの競争に勝つかを考える」について説明します。

 

令和3年5月5日

椅子取りゲームで考えるマーケティング④

「椅子取りゲームで考えるマーケティング」の4回目になります。

幼稚園時代の私が椅子取りゲームに勝つために別のパターンを考えています。

まず、一つ目のパターンとして「椅子に如何に近づくかを考える」パターンを思いつきました。

次に、二つ目のパターン「如何にライバルとの競争に勝つかを考える」パターンを思いつきました。

これらの手法を使うことで、それなりに効果は出たのですが、「誰でも思いつく」ので直ぐに通用しなくなってしまいました。そのため、幼稚園時代の私は別のパターンを考えることにしました。

前回は、そこから「椅子取りゲームに勝つ新たな方法」をどのように考えるでしょうか?というところで終了しました。みなさんは、どのような方法を考えるでしょうか?

幼稚園時代の私は気づきました。椅子取りゲームは、「必ず先生が合図を送ること」に。

椅子取りゲームは、普通、音楽を流し、その音楽流れている間は並べている椅子の周囲を回ります。音楽が突然終了する、もしくは笛での合図とともに椅子を奪い取ることになります。

それらの合図の前には「必ず先生が動作を起こす」ことになります。つまり、先生の手元や口元を見ておけば、「他のプレイヤーよりも早く椅子を奪う行動を起こす」ことができるようになります。

この手法を用いることで、幼稚園児だった私は「椅子取りゲーム」でかなり勝てるようになりました。

今まで説明してきた一つ目のパターン「椅子に如何に近づくかを考える」、二つ目のパターン「如何にライバルとの競争に勝つかを考える」に続き、三つ目のパターン「場を支配する人の動きに注意する」を見つけ出すことができました。

椅子取りゲームをする人がいれば、ぜひ、この手法を用いていただきたいのですが、大人になるとそのような機会はありませんし、そもそも話の目的は「マーケティング」で「椅子取りゲーム」は例え話でした。

次回は、今回の話をベースとしてマーケティングの説明をしていきます。

令和3年5月4日

椅子取りゲームで考えるマーケティング③

「椅子取りゲームで考えるマーケティング」の3回目になります。

前回の最後に、幼稚園時代の私が「椅子取りゲームに勝つために別のパターンを考えた」ことについて書きましたが、さて、どのようなパターンを考え出したのでしょうか?

前回、説明した一つ目のパターン「椅子に如何に近づくかを考える」、二つ目のパターン「如何にライバルとの競争に勝つかを考える」は、それなりに効果は出るのですが、「誰でも思いつく」ので直ぐに通用しなくなってしまいます。そのため、幼稚園時代の私は別のパターンを考えることにしました。

新たに考えた、最初の別のパターンとしては「自分より足の遅い子の近くの場所を確保する」があります。私は背が低く足も遅かったのですが、自分より小さくて足が遅い子もいましたし、自分より大きくても足が遅い子もいます。普段のかけっこや鬼ごっこで「足の速い人」「足の遅い人」を把握しておき、椅子取りゲームの時には「自分より足の遅い子の隣のポジションを確保」すれば、競争に勝って椅子を確保する可能性が高くなりました。

このパターンは新しいようですが、前回説明した二つ目のパターン「如何にライバルとの競争に勝つかを考える」に含まれる内容になります。「戦う相手を絞り込んで、優位なポジションで戦う方法」と言い換えても良いでしょうか。

しかし、この方法もしばらくするとバレてしまい、「私より足に速い人が自分の近くに寄ってくる」という事態に陥ってしまいました。そのため、別の方法を考え、それを見つけだすことができました。

みなさんなら、「椅子取りゲームに勝つ新たな方法」をどのように考えるでしょうか?

令和3年5月3日

椅子取りゲームで考えるマーケティング②

「椅子取りゲームで考えるマーケティング」の2回目になります。

前回の質問になりますが、「椅子取りゲームに勝つ方法」について、みなさんはをどのように考えるでしょうか?

実は回答についてはいくつかのパターンがあります。

まず、一つ目は「常に一番近い椅子を意識する」「椅子が近くの時はゆっくり歩く」など、「椅子に如何に近づくか?」というパターンになります。椅子取りゲームは音楽に合わせて並べられた椅子の周りをぐるぐる回るので、必ず「椅子の近いポジション」「椅子の遠いポジション」が生じます。そのため、「できるだけ椅子の近くに・・・」と考えることになります。このパターンは、大抵、最初に出てくる意見になります。

次の二つ目のパターンは「隣の人を押しのける」「他の人を邪魔にする」など、「如何にライバルとの競争に勝つか」というパターンになります。椅子の数より回っている人の数の方が多いわけですから、近くの人との競争に勝てば椅子に座れる確率は高くなります。

その他、「足が速くなるように練習する」「人を押しのけれるようにトレーニングして力をつける」のように努力型のパターンや、「何人かを買収する」といったズルいパターンなどもあります。

みなさんはどのようなパターンを考えたでしょうか?

ちなみに、一つ目、二つ目のパターンは効果的なのですが、「誰でも思いつく」ので直ぐに通用しなくなってしまいます。そのため、幼稚園時代の私は別のパターンを考え出すことで、少しだけ椅子取りゲームが強くなりました。

さて、どのようなパターンを考え出したのでしょうか?

令和3年5月2日

椅子取りゲームで考えるマーケティング①

私はマーケティングの研修を行う際に、椅子取りゲームの話をすることがあります。他にもパターンはいくつかあるのですが、比較的、説明が簡単で、理解もしていただきやすいようです。

広辞苑で椅子取りゲームを調べてみると「人数よりも少ない数の椅子を多数の人が取り合うゲーム。並べた椅子の周囲を多くの人が回り、合図で一斉に座る時、席のなかった人が抜ける。順次椅子を減らして行き最後に残った人を勝ちとする。」と記載してあります。皆様の認識とあっていますでしょうか?時々、フルーツバスケットなどと勘違いする方もいらっしゃいますし、大人にとってはかなり過去に経験したゲームになるので思い出すのに時間が掛かるかも知れません。

私は幼稚園の頃、背が低かった(今もですが・・・)こともあり、椅子取りゲームが苦手でした。しかし、椅子取りゲームは「席のなかった人が抜けるゲーム」ですから、早く負けてしまうと面白くありません。そのため、なんとかして生き残る方法を考えました。

みなさんなら、「椅子取りゲームに勝つ方法」をどのように考えるでしょうか?

一応、椅子取りゲームでマーケティングを考えていくのですが、ここではマーケティングは忘れて童心に帰り、幼稚園の頃を思い出して「椅子取りゲームの禍勝ち方」を考えてみましょう。

何回かに分けて説明をしていきますので、順番に読んでいただけたらと思います。

令和3年5月1日