ホテルのサービス事例について③

【オテル・リッツ・パリ】

今から20年前、「オテル・リッツ・パリ」に1泊だけ宿泊しました。

建物自体、歴史的建築物のようですし、外から見ても凄そうですし、中に入っても博物館と言うか宮殿のような感じです。

単に綺麗で豪華というのではなく「歴史がありそう」という感じです。

また、自分たちを除いて、お客様はお金持ちそうな上品な方が多かったです。正直、ホテルに入った瞬間に「場違いなところに来た」と思いました。

それなりの高級ホテルのロビーに行ったことはありますが、ここまで「場違い」と思ったことは、今でもありません。

こそこそと目立たないようにフロントに行って手続きを済ませたのですが、当たり前といえば当たり前なのですが、温かく迎えていただけました。

東洋人ですし、年齢も29才と若かったですし、英語もロクに話せませんし、適当に扱われてもしかたないな・・・と思っていましたが、そんなことは無かったです。

丁寧にわかりやすい英語で対応していただき、ホテル内の施設を案内しながら部屋まで案内していただけました。

緊張したので、部屋について冷や汗がでたことを覚えています。

部屋についてお手洗いに入ると、見慣れないヒモが天井から降りています。丁度、電球のスイッチのヒモを太くしたようなものです。

ひっぱったら水でも出てくるのかな・・・と思いひっぱってみると、「ピンポーン」と音がなります。

「あっ、しまった!」と思いましたが、すぐに部屋をノックする音がして、ドアを開けると執事みたいな人が立っています。

間違えたことをお詫びすると、にこやかに帰って行かれましたが、まったく嫌そうにされていなかったのも印象的でした。

なんてことないような話ですが、この前にも後にも別のホテルに宿泊していた時には、少なからず嫌な思いもしましたり、面倒くさそうに対応(悪気があるような感じでは無く普通に)されることもあったので、ちょっと感動しました。

先方からしたら「マナーを知らない外国人」だったと思うのですが、本当にやさしく対応していただけたことに驚きました。

令和3年11月23日