アドバイス内容の備忘録(原価計算編)

先日、「原料の見直し編」について書きましたが、その流れで思い出した内容を書きます。

最近、食品関連の原価が高くなっており、売価の見直しが進んでいます。

これは、そのような売価見直しの動きが無かった昔の話です。

ある時、お客様のスーパーマーケットを訪問している時、社長から「惣菜部門について、売上は変わっておらず、ロスも変わっていないのに利益が落ちている。何が原因だろうか?」と相談を受けました。

かなり悩んでいるようでしたが、「あぁ、それは原料が上がってるんですよ」と即答しました。

社長は納得してないようだったので、「この10年くらい、惣菜の売価を上げてないことはないですか?小麦も油もじゃがいもも高くなっていますよ。しばらく原価計算していないでしょ?」と追加で説明をしました。

そうすると、社長は「あっ、そうかも」という顔をされました。

実際に、惣菜の商品数アイテムの原価を計算してみると、設定していた原価より、仕入れベースから算出した原価が高くなっています。

このお店では、売価を上げることでなんとか収益を改善することができました。

製造業と異なり、小売業のスーパーマーケットは原価管理が甘いことが多くあります。

定期的な原価計算を行うこと、そして売価を見直すことがオススメです。

令和4年3月7日

インスタグラムのリーチの増やし方?

小売業のお客様に、インスタグラムを巧く使っている方がいます。

インスタグラムを始めてから翌年までに売上を倍増させていますが、昨年と今年でも前年比140~150%で推移しています。

新型コロナウイルス感染症が拡大する中、なかなかすごい方です。

私はインスタグラムの活用についてのセミナーをすることがありますが、その時の事例はほぼ、このお店の取り組みについてお話しています。

当たり前ですが、生々しいリアルな話で、実際に効果がでているので評判は良いです。

今まで、その方の店舗では色々と工夫しながらインスタグラムを使った情報発信に取り組んできましたが、昨日、突然、お電話をいただいて「かなり有効なインスタグラムのリーチの増やし方がわかった!」と伝えられて、電話が切れました。

恐らく、自分自身で取り組んで有効と思われる方法が見つかったんでしょう。

どんな話かわかりませんが、色々と試させていただき、有効な内容だったら、次年度のセミナーや個別指導で披露したいと思います。

令和4年3月5日

アドバイス内容の備忘録(原料の見直し編)

これは少し前の話になります。

このアドバイス、実はとても効果があったものになります。

ある老舗食品メーカー様ですが、元々の原料が高いことと、製造に手間が掛かっていたことから、本業では収益が出ていない状況でした。

営業外の収入があるので、経営には問題のない優良企業なこともあり、なかなか改善が進みませんでしたが、新型コロナウイルス感染症の拡大もあり、経営改善に取り組むことにしました。

アドバイスの内容は、メインの原料に原価の安い他の食材を入れた新商品を開発することでコストを下げることです。

アドバイスとしては当たり前のような内容になりますが、成功させるポイントとしては「原価の安い他の食材を入れることで、より商品が魅力的になる」ということと、「既存商品と共食いしない」ことになります。

商品の価値を下げてしまっては逆効果ですし、新商品が売れても既存商品が売れなくなってしまっては効果が限定的になってしまいます。

条件としては、「メイン材料」と「原価の安い他の材料」の原価の差が大きい必要があります。

この老舗食品メーカー様は、大幅な黒字に経営を改善することができました。

実現には、社内の調整など、色々と困難はありましたが、とても効果の出た事例になります。

このアドバイスは、色々な場面で応用できる内容だと思います。

令和4年3月4日

サラリーマン時代に受講した研修を思い返して

仕事がら、毎年、数多くの研修の担当させていただきます。

年度末になり、次年度に向けた計画を考える中で、研修について色々と考えました。

思い起こせばサラリーマン時代、色々と研修を受講させていただきました。

もちろん、「勉強になるなぁ」と思った研修もありましたが、「面倒くさいなぁ」と思った研修もたくさんあったような気がします。

今にして思えば、過去に受講してきた研修は研修講師をする際に参考になっていると思います。これは良い研修はもちろん、イマイチだと思った研修も反面教師になっていると思います。研修内容だけではなく、進め方や資料の使い方、間の取り方など、色々と参考になることがあります。

これが、研修講師の仕事をしていなかったと考えても、恐らく色々と役に立っていたような気がします。

私の同期や後輩は、会社に残って管理職や役員になってる人もたくさんいます。

自分自身も、会社に残っていたらそこそこの管理職になっていたかもしれません。

おそらく、研修を受けた時にはつまらなかった内容の研修であっても、会社の管理職になるためには、知識はもちろん、プロセスそのものが必要な経験だったような気がしています。

自分が受講していなければ、後進の人にどのような研修を受講させたら良いかもかわりませんし、自分が過去に受講した研修がダメだったのならば、それを直していけば良いわけです。

そんなことを考えながら、4月以降の次年度に向けて研修プランを考えています。

令和4年3月3日

アドバイス内容の備忘録(ジビエの調査編)

本年度、ジビエの調査を行う機会がありました。

調査内容をここに書くことはできませんので、一般的な話と感想を少し書きたいと思います。

実際に猟師の方やジビエ加工施設の方にヒアリングを行ったりすることで、様々な気づきがありました。

調査を行ってみると、意外なことに若い人の参入が増えているようでした。

全国組織の猟師のグループがあったり、学生が参画していたり、中にはゲームのモンスターハンターのような打ち出し方をしている地域もあるようです。

一方、実際にジビエを取扱う立場である飲食店サイドでは「どのように取り扱うか」が課題になっているようで、なかなか普及していないのが実情のようです。

あたりまえですが、「ジビエを採取するサイド」「ジビエを利用するサイド」の両方をキチンと整備して、需要と供給のバランスを維持できるようにすることが重要ですね。

令和4年2月27日

アドバイス内容の備忘録(プログラミング教育編)

プログラミング教育が小学校で必修化されます。

先日、このプログラミング教育について相談を受けていました。

その時の話の一部になります。

子供や保護者の方に「プログラミング教育が大切と伝えるのが難しい」という相談を受けていました。

将来、プログラマーになるわけではないのに・・・と考える人もいますし、受験にどのように活用できるんだろう?社会に出てどのように役に立つんだろう?と思うのは自然な考えだと思います。

学習指導要領には「プログラミング的思考を育む」「コンピューター活用力」「各教科などでの学びとの連動」と書いてあります。

なんだか、わかるようなかわらないような内容です。

個人的な考え方でアドバイスをさせていただきましたが、「プログラミングはコンピューターとのコミュニケーション手段」と説明させていただきました。

正しいかどうかはわからないですが・・・

日本人同士のコミュニケーションには「日本語」

外国人とのコミュニケーションには「外国語」

コンピューターとのコミュニケーションには「プログラム」

が必要になります。

人間であれば、あいまいな表現やちょっとしたミスにも柔軟に対応してもらえますが、コンピューターにはあいまいやミスは許されません。

そのため、コンピューターのルールをしっかりと覚えてミスが無いようにプログラミングする必要があります。

また、言語の伝え方には「単語」「文法」などが大切ですが、「わかりやすい文章表現」も重要です。プログラムにも、わかりやすいプログラムとわかりにくいプログラムがあります。わかりやすい文章にも、わかりやすいプログラムにも「論理的な思考」が重要になります。

このような感じでアドバイスをしていきました。

詳しいことは書きませんが、ざっくり説明すると、プログラミング教育で「論理的思考」が養えますし、例えば「ミスがあることを前提にして被害を最小限に抑えるようなプログラムを作る」ような考え方も身に付くと思われます。

どれも仕事や社会で必要なスキルだと思います。

プログラミング教育で、どのようなメリットがあるのか?を明確にすることができれば、新しいビジネスチャンスが見えてきそうな気がします。

令和4年2月26日

アドバイス内容の備忘録(1つの商品に依存しない編)

昨日は事務所でたまっていた事務作業をしていたので、2月上旬の話を書きます。

小規模な食品メーカー様の相談対応をしていました。

ある原料を使った加工品を製造していたところ、とても引き合いが強いので増産していきたいという相談でした。

もちろん、売れる商品を増産するのは当然なのですが、その場合、原料が継続して確保できるかどうか確認することが必要な旨をアドバイスしました。

当然、確認されていると思うのですが、時期が経つと市場が変化している可能性もあるので、改めて念を入れて確認することが必要です。

引き合いが強い商品は、当然ながら他の会社にも注文が増えているはずなので、原料の相場が上昇したり、そもそも数が足りなくなったりする可能性があります。

このような場合は1つの商品だけではなく、別の原料使った商品を製造したり販売することをおすすめしています。

事業の柱を1本に頼るのは原料調達はもちろん、ブームが去っても危険ですし、できるだけ複数の事業の柱を作る方がリスクを回避できる可能性が高まります。

売れるものは、誰もが欲しいので、すぐに市場環境が変化します。

念には念を入れて対応を考えることが必要です。

令和4年2月23日

アドバイス内容の備忘録(資料削減編)

昨日は地方自治体から依頼されている調査事業の報告書を作成をしていたので、少し前の話を書きます。

ある程度の規模がある小売業様で経営改善の支援を行っていました。

私も小売業出身なのでわかるのであるが、小売業の場合、販売データを中心に多くのデータを活用しています。そのため、それらの販売データをまとめた資料が多く作られています。

現在は、昔よりもコンピューターの活用が進んでいるので、必要なデータを瞬時に引っ張り出すことができたりするのですが、過去から作成している資料はそのままだったりします。

販売分析した資料を作成することが仕事になっている状況で、確認すると「誰も資料を見ていない」ということがままあります。

IT化、DX化が進む中、そのような状況が顕著になっています。

いつでも個人が使いたいときに引っ張りだせる情報は「わざわざ資料を作らない」というルールを作るだけで不要な業務の削減が可能になります。

相談を受けていた小売業様でも、多くの資料を削減して効率化することができました。

一度、会社にある資料について「本当に使っているか?」を調べてみたら如何でしょうか?

令和4年2月19日

アドバイス内容の備忘録(小売業の経営構造編)

昨日、ある小売業様から相談を受けていました。

収益の改善に取り組みたいという相談でしたので、まず、最初に決算書や試算表を見せていただきました。

もともと、品揃えや経費の見直しを相談したいという内容だったのですが、そのような場合でも、まずは数値を見ることから始めます。

私が小売業の数値を見るときは、まず最初に「荒利率」「売上対人件費比率」を見ます。

ここでは少し数値はフェイクを入れますが、こちらの小売業様は荒利が30%、売上高対人件費比率が20%ありました。業種的に見て荒利は平均以上で優秀です。

しかし、数値だけ見たら人件費が高すぎます。

荒利30%ー人件費20%=10%しか残りません。

自社物件で家賃が0円なら大丈夫な可能性もありますが、地代家賃を払って、その他の経費を支払えば黒字にするのは経営構造的に不可能です。

また、荒利がもともと高いので、これ以上の荒利アップは望めないですし、このご時世、売上の大幅なアップは難しいでしょう。

そうなると人件費に手を付けることをメインに対策を考えます。

ある程度、荒利率と売上対人件費比率の目安を持っておけば、色々な経営指標を計算したり、経費の中身も見なくてもある程度の判断ができますし、短時間で経営改善のアドバイスが可能になります。

もちろん、業種やその会社の特性もあるので、絶対ではありませんが、これを基準にしてヒアリングすることで、概ね感覚を掴むことができるのでおススメです。

令和4年2月18日

アドバイス内容の備忘録(動画作成編)

昨日、Youtubeを使ったプロモーションに取り組みたいという事業者様からの相談に対応しました。

動画を作成するもっとも簡単な方法はスマートフォンで撮影して、スマートフォンで編集する方法になります。動画編集できるアプリも多くあります。

ちなみに、私が使用しているのは「In Shot」というアプリです。私は仕事で使用するので有料版を使用していますが、機能限定の無料版でもそこそこ使えるアプリです。

また、別の方法としてMicrosoftのofficeに入っているPowerPointを使う方法があります。このPowerPointでもそこそこの動画を作成することは可能です。編集ソフトなどを追加で購入せずに利用できるのは便利です。

今回は、それぞれの使い方、メリットとデメリットを説明させていただきながら、実際の操作方法などについて説明させていただきました。

正直、編集作業そのものはスマホのアプリを使った方が便利で、撮影した細切れの動画をリボンのように繋ぐような作業はぜったいスマホで作業した方が良いです。

一方、PowerPointの場合、紙芝居を1枚ずつ作成するイメージになりますので、場面毎に動画を作成するので「内容を考えやすい」「動画の途中での修正が簡単」といった点は便利です。

あと、一度、作成した動画を再利用するのはPowerPointの方が便利です。全体の構成が同じであれば、前に作成したPowerPointの写真や動画、文字を入れ替えれば、すぐに新しい動画を作成することができます。

そのため、一度、私と一緒に作成してしまえば、あとはご自身で修正して利用できるのがPowerPointで動画を作成できる最大のメリットかもしれません。

令和4年2月17日